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intro:researches:machine [2023/05/29 16:25] – [クリティカルバッチサイズの推定] Naoki SATOintro:researches:machine [2023/05/29 17:30] – [クリティカルバッチサイズの推定] Naoki SATO
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 一般的に、GANの学習の停止条件にはFID(Fr\'echet Inception Distance)と呼ばれる指標が利用されます。FIDは2つの画像(※実際には2つの正規分布)の離れ具合を測る指標で、その値が低ければ低いほど2つの画像が似ていることを意味します。全く同じ画像同士のFIDは$0$となります。GANの学習が収束するとき、生成器は綺麗な生成画像を出力できるようになっているはずですから、その生成画像と実画像のFIDは十分に低いはずです。 一般的に、GANの学習の停止条件にはFID(Fr\'echet Inception Distance)と呼ばれる指標が利用されます。FIDは2つの画像(※実際には2つの正規分布)の離れ具合を測る指標で、その値が低ければ低いほど2つの画像が似ていることを意味します。全く同じ画像同士のFIDは$0$となります。GANの学習が収束するとき、生成器は綺麗な生成画像を出力できるようになっているはずですから、その生成画像と実画像のFIDは十分に低いはずです。
 ここまでのことを踏まえて、『学習が収束するまでに必要なステップ数$N$』を、『十分に低いFIDを達成するまでに必要なステップ数$N$』と読み替えます。 ここまでのことを踏まえて、『学習が収束するまでに必要なステップ数$N$』を、『十分に低いFIDを達成するまでに必要なステップ数$N$』と読み替えます。
-LSUN Bedroomデータセットを使って、DCGANを訓練する場合、FIDの極限は41.8程度です。学習の不安定性を考慮して、今回の実験では、FID=70を十分に低いFIDだとして、FID=70を停止条件にします。+LSUN Bedroomデータセットを使って、DCGANを訓練する場合、FIDの極限は41.8程度です。学習の不安定性を考慮して、今回の実験では、FID=70を十分に低いFIDだとして、FID=70を停止条件にします。\\ 
 +\\ 
 +  3. 学習率\\ 
 +学習率は学習の結果に大きく影響するので、事前に適切な学習率を探索することが極めて重要です。GANの学習は非常に不安定です。DCGANは標準的なGANなので、特に学習率などのハイパーパラメータにとても敏感に影響を受けます。GANには生成器と識別器があるので、ある一定のステップ数の学習で、最も低いFIDを達成することができる学習率の組み合わせ$(\alpha^D, \alpha^G)$を探します。DCGANの場合は、次のような結果になります。 
 + 
 +{{ :intro:researches:grid.png?1200 |}} 
 + 
 +バッチサイズは$64$で固定し、Adamは$60000$steps、AdaBeliefは$120000$steps、RMSPropは$180000$stepsの結果です。青色が濃いほど低いFIDを達成できたことを意味します。 
 +これによると、最も良い学習率の組み合わせは、optimizerごとに次のようになります。 
 + 
 +{{ :intro:researches:hyper.png?800 |}} 
 + 
  
 Naoki Sato, Hideaki Iiduka: Existence and Estimation of Critical Batch Size for Training Generative Adversarial Networks with Two Time-Scale Update Rule, Proceedings of The 40th International Conference on Machine Learning, PMLR 202: ??–?? (2023) Naoki Sato, Hideaki Iiduka: Existence and Estimation of Critical Batch Size for Training Generative Adversarial Networks with Two Time-Scale Update Rule, Proceedings of The 40th International Conference on Machine Learning, PMLR 202: ??–?? (2023)
  • intro/researches/machine.txt
  • 最終更新: 2023/06/02 13:40
  • by Naoki SATO